人間とロボットの音声対話発達
人間ロボット対話において,文脈に強く依存した各々の状態を言語へ変換することは非常に困難な課題である(記号接地問題). この研究では神経回路モデルを用いて,センサ・モータのダイナミクスを抽出し,擬似的シンボルとして音声対話に利用する方法を検討している. 擬似シンボルの創発過程や人間・ロボット間のコンセンサスの発達過程が研究対象となる.
ロボットによる能動知覚と感覚モダリティ変換
実環境には形状や色などの静的特徴のみでは分別困難な物体が多く存在する. この研究ではロボットが物体を動かし(能動知覚)、物体のマルチモーダルな動的特徴(音響信号,物体軌道,接触圧力)を神経回路モデルで抽出する手法を構築した. これを応用し、環境音を身体動作により模倣するロボットを開発している.
人間とロボットのオープンエンドなインタラクション
従来の人間ロボット協調学習の研究は,可能な限り短期間での学習の収束を目指していた.しかし学習が収束し動作が固定すると,人間の「飽き」を生じるという課題がある. この研究では神経回路モデルを導入したロボットと人間が長期協調したときの追加修正学習の問題を力学系の視点から扱っている.